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2010年07月 アーカイブ

政治機能 その3

ここでは、機能の本質的契機を結果に求める多くの研究者の意見に従いましょう。

RobertK.Mertonは機能を「一定の体系の適応ないし調整を促す観察結果」と定義し、Marion工Levyは「時聞的経過のうちで、構造の作用から生ずる条件ないしは事態」と定義しています。

ところで、両研究者の定義からも容易に想像されるように、単なる「機能=活動の結果」からの離陸がどうしても必要であることを銘記します。

システムおよび構造と関連付けて機能が論じられる時、始めて機能が意義を持つのです。

ここで一応、機能を「ある種の行動が政治システムに対してもたらす諸結果」と広く定義しておきます。


(2)順機能Eufunction

(3)逆機能Dysfunction

この2つの概念は、システムに及ぼす結果から機能を分類する概念です。
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RobertMertonは機能を「体系の適応ないし調整を促す観察された結果」と定義し、「体系の適応ないし調整を減ずる観察された結果」と対置させ、後者を逆機能と呼んでいる.順機能という概念はMarion工Levyによって作られたものです。

R.Mertonの使用法、一般的使用法での機能と直接等置できます。

概念である.M.Levyに従えば、「順機能」とは一定の単位の構造が時間の経過にしたがって作動することから生じる要件ないしは事態です。

これは、一定の単位への適応・調整を増大したり維持したりします。

一方逆機能は適応・調整を減少させ、システムの持続性を欠如させる結果を生む機能です。

政治機能 その4

機能をシステムに積極的貢献を果たす機能とシステムの適応・調整を妨害する機能(=逆機能)とに分類することによってシステムの諸部分がおこす結果の多様性・多重性を論じることが可能になります。

とりわけ、逆機能概念の導入は政治システムの諸構造が孕むヒズミ、緊張、圧力を分析する上で重要な武器となります(とくに文化相対主義論者にとっては)。

さらに、逆機能概念の導入は機能論の陥り易い静態的分析への傾向を克服し、政治のダイナミズムを政治変動源、構造変動の視角から論議の対象とする道をも開拓します。

システムの内部には、当該システムにとってプラス機能的結果を持つ要素とマイナス機能的結果を持つ要素に加えて、没機能的結果を持つ要素もあるかもしれません。

例えばデモクラシーにおける投票率について考えてみましょう。

高率の政治参加(例えば85%~95%)は、当該システムにとって順機能であると簡単に評価できるのでしょうか。

高投票率を単純にシステムの健全な作動と結び付けて考える研究者(極端な型では選挙管理委員会型参加のデモクラシー論者にもなる)もいれば、高投票率をシステムの危機の前兆と考える研究者もいます。

後者に属する人にとって、高投票率は逆機能。

さらに、投票率の高低はシステムにとって何ら機能的結果を持たないという立場をとる研究者もいます。

JackL.Walkerの指摘をまつまでもなく、高投票率がシステムに及ぼす結果については政治研究者聞に大きな意見不一致が見られるのです。

おそらく、高投票率はシステムのいくつかの点を強化する一方で、必らず逆機能をも演じていると考えた方が正しいでしょう。

かくて、R.Mertonの「総結果の正味の差引勘定を評量せよ」という警告に耳をかすことが肝要となるのです。

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